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三十二相とは
如来の三十二相とは釈迦が悟りを得て如来になった時に得られた如来としての三十二の特徴のこと。
三十二相の内容について
- 足下安平立相(そくげあんぴょうりゅうそう…足の裏が平らで扁平足
- 足下二輪相(そくげにりんそう)…足裏に輪形の相(千輻輪)が現れている
- 長指相(ちょうしそう)…10本の手指が長くて繊細
- 足跟広平相(そくげんこうびょうそう)…足のかかとが広く平ら
- 手足指縵網相(しゅそくしまんもうそう)…手足の指の間に鳥の水かきがある
- 手足柔軟相(しゅそくにゅうなんそう)…手足が柔らかで色が紅赤
- 足趺高満相(そくふこうまんそう)…足の甲が亀の背のように厚く盛り上がっている
- 伊泥延腨相(いでいえんせんそう)…足のふくらはぎが鹿王のように円く微妙な形をしている
- 正立手摩膝相(しょうりゅうしゅましっそう)…直立したとき両手が膝に届く
- 馬陰蔵相(めおんぞうそう)…馬のように陰相が隠されている
- 身広長等相(しんこうじょうとうそう)…身体の縦広左右上下の量が等しい
- 毛上向相(もうじょうこうそう)…体の全ての毛の先端が全て上になびき、右に巻き、紺青色で柔軟
- 一一孔一毛生相(いちいちくいちもうしょうそう)…身体の毛穴に全て一毛を生じ、毛孔から微妙の香気を出し、毛の色は青瑠璃色
- 金色相(こんじきそう)…身体手足全て黄金色に輝く
- 丈光相(じょうこうそう)…身体から四方各一丈の光明を放っている
- 細薄皮相(さいはくひそう)…皮膚が軟滑で一切の塵垢不浄を留めない
- 七処隆満相(しちしょりゅうまんそう)…両掌と両足の裏、両肩、うなじの七所の肉が円満で浄らか
- 両腋下隆満相(りょうやくげりゅうまんそう)…両腋の下にも肉が付いていて盛り上がっている
- 上身如獅子相(じょうしんにょししそう)…上半身に威厳があり瑞厳なること獅子王のようである
- 大直身相(だいじきしんそう)…身体が広大端正で比類がない
- 肩円満相(けんえんまんそう)…両肩の相が丸く豊か
- 四十歯相(しじゅうしそう)…40本の歯を有しそれらは雪のように白く清潔
- 歯斉相(しさいそう)…歯はみな大きさが等しく硬く密であり並びが美しい
- 牙白相(げびゃくそう)…40歯以外に四つの牙があり白く大きく鋭利堅固
- 獅子頬相(ししきょうそう)…両頬が隆満して獅子王のようである
- 味中得上味相(みちゅうとくじょうみそう)…何を食べても食物のその最上の味を味わえる
- 大舌相(だいぜつそう)…舌が軟薄で広く長く、口から出すと髪の生え際にまで届く
- 梵声相(ぼんじょうそう)…声は清浄で聞く者を得益無量ならしめ、遠くまで聞える
- 真青眼相(しんしょうげんそう)…眼は青い蓮華のように紺青
- 牛眼睫相(ぎゅうごんしょうそう)…睫(まつげ)が長く整っていて乱れず牛王のようである
- 頂髻相(ちょうけいそう)…頭の頂の肉が隆起して髻(もとどり)の形をしている
- 白毫相(びゃくごうそう)…眉間に右巻きの白毛があり光明を放つ
三十二相の主な特徴
如来の仏像を鑑賞する時などに知っていたら役に立つ如来ならではの特徴をピックアップします。
白毫相
釈迦如来や毘盧遮那如来などの仏像の眉間の所には白毫(びゃくごう)があって仏像ではイボのような盛り上がりがあるのですが、白毫とは白くて長い毛が巻かれたものであり、伸ばせば1丈5尺(約4.5m)あると言われ、如来の三十二相の特徴に含まれています。
この白毫は第三の眼の象徴であり、真実を悟った者だけが得られる眼なのです。
頂髻相と螺髪(らほつ)相
如来の髪の毛は小さな巻貝のように右回りに渦巻いていて智慧の象徴とされ、更に頭頂部がお椀を伏せたように盛り上がっているのは悟りを開いた者の智慧の象徴です。
金色相と丈光相
悟りを開いた者は体の中から光を発するようになります。
如来とは衆生を救済するために自ら光を発して暗闇の中に居る衆生を照らし導くのです。
手足指縵網相(しゅそくしまんもうそう)
如来の手足の指は全て長くて水かきが付いていますが、全ての衆生をもれなく救うという気持ちの表れが水かきになっているのであって、悩み苦しむ衆生を救いとることは如来の大切な使命なのです。