鏡開きについて

鏡開き

1月11日は鏡開きの日です、鏡開きとはお正月の来訪神である歳神様が宿った鏡餅を床の間や祭壇から降ろして食べて、一年間の無病息災を願う行事です。

昔ながらの鏡餅

鏡餅のイラスト

鏡餅は本来、歳神様が依り代として宿る御神体であり、自分の家でつきたての餅を使って作り、床の間に祀るものですが、生活様式の洋風化に伴って床の間が無くなり、正月の行事も年末年始のカウントダウンの行事になってしまったことで、歳神様を迎えるという意味が無くなりつつあります。

餅は時間の経過と共に固くなり、カビが生えて当然のことで、鏡開きの時には餅のカビを削ってから割って焼いたものを頂いていたのです。

近年の鏡餅

鏡餅を出した後

最近のスーパーで売っている鏡餅は何と可愛らしいおもちゃのようで、子年ですから歳神様もびっくりのミッキーマウスで、鏡餅の形をしたプラスチックの中に四角い真空パックのお餅が入っていますので、カビが生えることが無くて衛生的ですから近年はこのようなタイプの鏡餅が主流になってしまいました。

鏡餅が歳神様の御神体ではなくて、いつの間にかキャラクターグッズになっているのですが、これも時代の流れで仕方のないことかもしれません。

鏡開きで餅を頂こう

それでも鏡開きが済んだ餅はパックから出して頂くことで新年を迎えることが出来たことを家族で喜び合いましょう。

私の子供の頃には、杵と臼でついた餅で鏡餅を作っていましたので、最初は軟らかかった鏡餅も10日以上も過ぎればガチガチに硬くなってひび割れてくるのですが、包丁で切ったら縁起が悪いとのことで木槌でで叩いて割っていましたが、これがお目出度い時に酒樽を木槌で割る鏡開きと繋がっていたんですね、酒樽の蓋は鏡とも言われるそうです。

鏡開きのお餅は「無病息災を願って」家族で汁粉や雑煮にして頂きましょう、食べるだけではダメです、「無病息災を願って」という所と、家族が居られる方は家族でという所が大切ですのでお忘れなく。

鏡餅とお焚き上げ

立会でお焚き上げ

餅を出した後のプラスチックのパックはゴミになってしまいますので、こういう有難い物の残骸は捨てにくいですね。

捨てにくかったら1月限定のお正月飾りお焚き上げ供養をやっていますのでどうぞご利用下さいませ。

お焚き上げに鏡餅やスルメなどの食べ物を持って来られる方が時々居られますが、食べ物ですので頂くという事が基本で御座います。

お正月になっても古い御札がそのまま貼ってあったり、迎春の御札が不要になりましたらやすらか庵では1月15日にどんど焼きをしていますし、通常のお焚き上げ供養も利用出来ます。

神様をお迎えした物や御神体としての物に関しては丁寧に感謝の気持ちを込めて供養させて頂きます。