福の神とは
福の神とは災難を払い、人々に幸福や御利益を授ける神のこと。
福の神はどんな神?
人々に幸せを授けるとされる福の神は、特定の時期に一軒一軒の家を廻って福を配り、その家の一年間の無病息災、家内安全を授けるという実に有難い神であり、来訪神とも言われ鹿児島県薩摩川内市甑島のトシドン、秋田県男鹿市のナマハゲ、鹿児島県十島村悪石島のボゼなど10件の「来訪神」がユネスコの無形文化遺産に登録されています。
来訪神の中でも新しい年を祝い家族が集う正月にやってくる神は歳神(としがみ)と言われます。
歳神は福の神
お盆や節分、旧正月などにやってくる来訪神の中でも歳神は毎年正月に家にやってくる来訪神であり、地方によってお歳徳(とんど)さん、正月様、恵方神、大年神、大歳神、年殿、トシドン、年爺さん、若年さんなどと呼ばれます。
お正月という行事は新しい年を迎えるカウントダウンの行事となってしまいましたが、本来は福を授けてくれて家を守ってくれる歳神様をお迎えするための大切な行事なのです。
七福神は福の神
毎年正月になれば七福神が金銀財宝を満載した宝船に乗ってやって来る宝船の画は正月の縁起物として配られたり、額縁にして飾ってありますが、その七福神の行先は一軒一軒の家であり、「福の神」として訪れるのです。
七福神は恵比寿天、大黒天、毘沙門天、福禄寿、寿老人、布袋尊、弁財天で7人揃って様々な福を授けるのですが、その中でも毘沙門天は単独でも歳神としての役割を持っています。
七福神は日本とインド、中国の神の集合体なのですが、多くの異色の神が仲良く、そして福を配って廻るという親近感によって古くから親しまれ、信仰されてきたのです。
正月の朝日の出と共に漕ぎ出して皆の家を遊行する七福神は、七人揃って私達が望む全ての願いを叶えてくれるという頼もしい神なのです。
福の神の御利益
福の神は福を授ける神ですから、福が御利益なのですが、福は幸福の福であり、幸せを授ける神なのです。
私達にとっての幸せとは
- 家族が健康であること
- お金に困らないこと
- 長生き出来ること
などが誰もが望む幸せであり、福の神はこういった基本的な幸せを授けているのです。
福の神が家に来ることが大切であり、年末の大掃除から始まって餅つき、鏡餅、門松、注連縄、お節料理どは全て福の神をお迎えするための準備であり、福の神を丁重にもてなすことによって一年間の福を授かることが出来るのです。