千客万来とは

千客万来のイラスト

千客万来とは多くの客がひっきりなしに訪れて賑わう様子のこと。

千客とは

千客とは千人の客ということですが「千」とは「たくさん」という意味があります。

商売をする上で大切なことは、如何に多くの客に来てもらえるかということであり、商売繁盛とは多くの客でにぎわっている姿なのです。

商売人として店を出していたら、賑わっている店の前には大勢の人の行列が出来ることで店が繁盛し、従業員が増え、店が大きくなっり、店主はどんどんお金持ちになっていきます。

一方で人気の無い店には人の気配が無く赤字続きで客も従業員も離れていき、最後には閉店という結果ににってしまいます。

万来とは

万来とは「万人が来る」ということで「千客」と合わせて使うことで、数えきれない程のたくさんの客が来るということなのです。

客とは物を買ってくれる客ばかりではなく、見に来るだけであったり冷やかし客、物売りの客、他店からの視察客なども含めて来るのですが、とにかく賑わっているという事が重要なポイントであり、千の客が万人を呼ぶということになってくるのです。

客というものは一度店に行って気に入らなかったら二度と来ることはありませんし、本当に良いと思ったら誰かに教えてあげたくっなてくるのが人情なのです。

商売繁盛の神は

商売繁盛で有名な神は恵比寿天です。

恵比寿天は大阪市浪速区にある「今宮戎神社」で毎年1月9日~11日で行われる「商売繁盛で笹持って来いっ!」で有名なの十日戎には全国から100万人を超える参拝者が訪れます。

恵比寿天は七福神の神であり、毘沙門天や大黒天弁才天も商売繁盛で有名なのですが、七福神として信仰されることが多いので、宝船に乗った姿で商売繁盛の御札や額縁、置物として店に飾られていることが多いのです。

恵比寿天が商売繁盛の神なのは、大きな鯛を釣り上げた姿が大漁を意味し、多くの獲物に恵まれるという御利益があるからです。

毘沙門天は外敵を防ぎ智慧を授け、勝負に負けない御利益があります。

大黒天は米俵の上に乗り、豊作の御利益と、打ち出の小槌から福を打ち出す御利益があります。

弁財天は芸能の神であり水の神でもあり、弁才天を祀る湧き水でお金を洗えばお金が増えるという信仰があります。

千客万来の秘訣

商売に熱心な人は神仏に対する信仰も熱心な人が多く、商才が無い人であっても神様の言うとおりにしたら繁盛したという話がたくさんあるのです。

自分一人の力ではどうにもならないことでも、神仏の力が加われば千客万来も夢物語ではありません。

商売繁盛は私達の欲望であり、煩悩であるはずなのに神仏が応援する訳は、まずは現実世界で幸せになりなさいということで、幸せを知らない人が悟りを得ることなど無理だからです。

幸せを知るためには不幸も知る必要があるのです。

不幸を幸せに変え、更に真実の幸せに変えていくのが神仏の私達に対する使命であり、高尚な理論ばかり言っていても誰も従おうとしないのです。

毘沙門天信仰は私達にまずは現実の世界で幸せになりなさいと説くために、妃の吉祥天と子の善膩師童子とで家族の姿をとっているのです。

勝負必勝の世界で攻めると守るを両方こなし、大いなる力を授けるのが毘沙門天、昔から商売繁盛の神として篤く信仰されています。