霊魂不滅とは

過去世の因縁のイラスト

私達の魂は生まれ変わり死に変わりを繰り返しながら永遠の時の流れの中で果てしない旅を続けているのです。

霊魂について

アニミズムとは

霊魂は「魂」或いは「精霊」とも言われて肉体が私達の目に見える存在であるのに対して霊魂は目に見えない存在です。

我が国に古来より伝わる土着の信仰であるアニミズムでは自然の中の草や木にも魂が宿るとされます。

霊魂については宗教で様々な解釈があって確定的なことは言えませんが、私達は母親の胎内で受精した瞬間に魂が入り込んで命が始まるとされることから、仏教では年齢の数え方に数え年を使うのは、生命としての年齢が母親の胎内で既に始まっているからとされます。

輪廻転生とは

カルマのイラスト

生命として活動している間は肉体に魂が宿っていて、やがて肉体が死する時には魂は肉体から離れて死後四十九日の間に次の生命に宿るとされるのが輪廻転生の説です。

輪廻転生は六道と言われる地獄餓鬼動物阿修羅人間天界の六つの世界の中で今生或いは前世の行いの善悪に応じて次の行き先が決まるとされることから、人として生まれても次は必ず人として生まれるとは限らないのですが、仏教で言う所の「悟り」に到達すればこの六道の輪廻転生から脱出することが出来るのですが、悟りに到達しない魂は永遠に六道の中で彷徨うのです。

諸行無常

祇園精舎の鐘

仏教ではこの世のありとあらゆるものが常に移り変わり、永遠に続くものは何も無いと説き、霊魂についても同じことが当てはまるのなら霊魂もまた無常であり、霊魂不滅はあり得ないことになります。

しかし霊魂というものが生まれ変わり死に変わりの循環の中で魂が浄化されたり堕ちていったりするという意味では常に変化しているのだけれど、霊魂の存在そのものは輪廻の輪を脱するまでは永遠に転生し続けるということかもしれません。

魂の存在

小欲知足

自分は何処から来て何処に向かうのかという素朴な疑問は自らの魂の問いから来るものであり、素朴な疑問を追求することによって今何をすれば良いのかが分かってくるのです。

魂の叫び

霊場とは

自分とは一体何であるのかという素朴な問いに対しては古来より宗教や哲学が答えを出そうと試み続けていますが、未だ答えの出ない問いかけなのです。

人は苦しみのどん底にある時や、或いは努力して困難を克服し願いが叶い心が満たされてしまった時などにふと、自分が何のために生まれてきたのだろうか、果たして自分が生きている価値があるのだろうか、という疑問が湧いてくるのは目に見えない魂の叫びなのです。

ある意味心の働きでもありますが、心が今の自分の状態を基本とした働きであるのに対して魂は過去から現在そして未来へと続くもので、川の流れのようなものかもしれません。

魂の声を聞く

虚空蔵求聞持法

過去から現在そして未来へと続く魂があるのなら、私達の現在の肉体は魂の乗り物であり、寿命が来て使えなってしまったらこの肉体から離れて次なる乗り物に乗って旅を続けているのです。

魂が永遠の旅を続けているとしたら、魂が私達の今の身体に宿っている時間はほんのわずかであり、仏教では人間の姿であることが最も仏道の修行をするのに適している姿とされるので、私達は今人としての今の時間を有意義に使い、魂が何を求めているのかを知り、今何をしなければいけないのかをよく考える必要があります。

あっという間に終わる人生ですから、本当に大切な事を何一つすることなく終わってしまうのは実に勿体ないことであり、自分の心の中で耳をすませば魂の声が聞こえてくるはずです。