前世とは
前世とは三世と呼ばれる前世・現世・来世の一つで過去世とも言い、過去の世界もしくは過去に生まれ変わった世界のこと。
前世の因縁
原因不明の病気に長年苦しみ、病院に行っても対処療法ばかりで原因には触れず、不治の病気だと言われても納得出来ないので、有名な霊能者に観てもらったら「前世の悪い因縁が現在の病気に影響しているので供養が必要だ」と言われ、100日間の祈願料として100万円の御布施を請求され、これで病気が治るなら安い物だと思って払ったが、何となく騙されたような気がする。
世の中には原因不明の病気や不幸で苦しんでいて、病院に行っても寺社で祈願してもらっても改善することなく、悪化するばかりという人が意外と多く居るものです。
何をしてもダメだと分かったら、もしかして目には見えない部分での因縁や霊の仕業かもしれないと思うのは自然なことかもしれません。
前世など誰もが自分に覚えのないことですから、霊能者に言われたことはそのまま信じるしかないのです。
釈迦の前世
ジャータカは紀元前3世紀頃に成立したとされる釈迦の前世の物語で、釈迦は輪廻転生と言われる生まれ変わりの中で、前世には人や牛・サル・鹿などの様々な動物の姿で生まれて修行を重ねた様子が3世紀頃に編纂されたもので、本生譚(ほんしょうたん)とも言われています。
早くより様々な苦の言葉に翻訳されて西方に伝来し、「千一夜物語」「イソップ物語」「グリム童話」などに影響を与え,我が国の「今昔物語集」にも採り入れられています。
釈迦は様々な姿に生を受けながらも善行の功徳を積み、その様子は「雪山童子」「捨身飼虎」などの物語として仏教説話になっています。
釈迦はこの世に生まれた一代で悟りを開いたのではなくて、過去に無数の生まれ変わりをして修行を積み続けた結果として現世で悟りを得たとされるのは、結果として悟りというものが困難であることを物語っているのであり、ある日突然修行を始めた者が急に悟りを得ることなど不可能なのです。
霊能者に騙されないように
釈迦の前世は修行者としての菩薩行の実践であったために、善行の積み重ねの功徳が現世に影響しているとしたら、前世に悪行ばかり積んだ者は現世でその影響を受けるということになります。
しかし仮にそのような悪行ばかりの前世であったにしても、神仏や菩薩と言われる方々はそういった衆生を救い上げる修行をしていて、私達に「早く気が付きなさいよ」と呼び掛けているのですから、気が付いた者はその瞬間から今まで積んだ悪行以上に善行を積むことで流れを変えていけば良いのです。
霊能者が前世の悪行の数々を供養するために祈願しますのでお布施を出しなさいと言う霊能者は注意が必要です。
本当の救済者なら、お布施を出すことよりも善行を積むことをすすめるはずです。
御布施にしても正しい仏法を実践している僧に布施をすることは功徳になりますが、堕落した僧や寺院に布施をしても功徳になりません。
私達の命が「何処から来て何処に向かうのか」を知ることは大切な事ですが、それは全て「今何を為すべきか」ということにつながっているのです。
今何を為すべきかを真剣に考えてみましょう。
最近このブログを知りました
これからずっと読みたいと思います
楽しみにしています。