塗り位牌とは
塗り位牌とは最も一般的な位牌で、木の位牌に漆を塗って金箔などで装飾を施し、戒名を刻んで礼拝の対象にする位牌のことです。
塗り位牌を作る流れ
人が亡くなった時に作られた白木の位牌は四十九日までお祀りして、その時までに塗りの位牌を準備しておき、四十九日の法要が済んだら開眼供養してもらってから仏壇や祭壇にお祀りします。
その時に白木の位牌はお寺に引き取ってもらうか、お焚き上げ供養を利用すると良いでしょう。
四十九日まで使う白木の位牌に対してずっと使い続ける位牌のことを本位牌と言います。
塗り位牌の特徴
漆を塗っていることから塗り位牌と言われ、本漆の位牌は何回も漆を塗り重ねていますので手間がかかることはもちろんのこと、本来は高価で高級な位牌なのですが、最近では中国製の安価な塗り位牌が幅を利かせていて、安価なことは良いことなのですが、合成漆ですし中身の位牌の作りが雑なことがあり、時々不良品がありますので要注意です。
文字や縁取りの金箔も本来は本物の金箔を使いますが、安価な位牌の場合には金箔風の塗料が使われています。
塗り位牌は表面に漆を塗ってありますので木の表面が全く分からないのですが、木目を生かした位牌としては昔から黒檀や紫檀の位牌があり、今の時代では現代風にデザインされたデザイン位牌なども人気の位牌です。
塗り位牌のメリット
位牌には形や大きさなど実に様々な種類がありますが、それらの中でも最も一般的な位牌が塗り位牌です。
何処にでもあるような普通の位牌である塗り位牌はどの宗派であっても、何処の場所に行っても違和感なく使えますので、特に地域性など意識しなくても良いのがメリットです。
塗り位牌を選んでおけば間違いないと言えるほど普及している位牌なのです。
塗り位牌の形
塗り位牌の形には様々な形があって固有の名前が付いていますが、一般的な位牌は春日や勝美のような形です。
一説には位牌は故人の人柄によってその形を選ぶそうで、例えば、
のような選び方をするそうで、なるほどとは思いますが、無理やりこじつけられたような感じがするのは私だけでしょうか。まさか亡き人の性格で位牌を選ぶ人はいないと思います。
塗り位牌の大きさ
位牌の大きさは「〇寸」という表示になり、1寸は約3cmです。
〇寸の部分は札板の部分の寸法で、実際の位牌の高さではありません。
塗り位牌の料金
同じ種類の位牌なら大きさによって料金が違いますが、安い物で3千円程度からあり、高い物ですと5万円程度ですが、30年から50年程度の長きに亘って使われるものだと思えば少々は高い物を買っておけば間違いないでしょう。
長く使った位牌は大抵はボロボロになってしまいますが、長期の使用に耐えられるかどうかは、品質の良い悪いの影響が如実に出てきます。