3密とは

三密とは

新型コロナウイルスは世界中に拡がって収束する気配を見せませんが、未だ決定的な対策が無い中での予防策として「3密を避ける」ことが言われています。

この場合の3密とはコロナ対策として推奨されている「密集、密閉、密接」を避けることです。

新型コロナの対策は

新型コロナの正体は感染力の強いウイルスで、空気感染でも拡散されることから、感染しないことが大切で、そのためには人と人との距離を取ることが大切であり、3密を避ける事が大切なのです。

密集を避ける

密集のイラスト

私達人間が「社会的動物」と言われる所以は、群れを作って集団行動することであり、集団の中に居れば安心するという習性があるのです。

群れから外れた動物は生きていけないことから、群れは力の象徴であり、大きな力に守られながら生きているのですから、そういった生き物としての習性を否定して個々に離してしまうのが新型コロナの脅威です。

密集を避けろと言われたら個部屋の中に閉じこもっていることが多くなり、精神的に病む人が増えているのです。

密閉を避ける

密閉のイラスト

建物の中での閉じた空間の中に感染者が居れば全員にうつってしまいます。

家庭内感染や飲食での感染などがこれに該当し、定期的な換気が求められます。

夏場の換気は外気が入ってきて気持ちの良いものですが、冬場の換気は快適な部屋の暖かさが飛んで行ってしまいます。

密接を避ける

密接のイラスト

人と人との社会的な距離を保つことは四人掛けのテーブルを二人掛けとして使う、スーパーのレジで距離を保って並ぶ、エレベータの定員を減らして四隅に立つことなど、様々な取り組みが行われています。

「ソーシャルディスタンスを保ちましょう!」と言えば如何にも聞こえが良いですが、これでは親子であれ恋人であれ会話も無くなってしまいます。

三密とは

三密とは仏教用語であり、身口意(しんくい)、つまり身体の行いと口で唱える事と心で想うことに関する三つの秘密の教えのことで、真言密教では身口意の三密行をすることにより、仏に近づいていくのです。

三密の意味

「三密」とは密教用語で身密、口密、意密のことであり、宇宙の生命現象はすべて身(身体)、口(言葉)、意(心)という三つのはたらきで成り立っていると説いています。

真言密教では手に仏の象徴である印を結び(身密)、口に仏の言葉である真言を唱え(口密)、心を仏の境地に置くこと(意密)によって、大日如来と一体になることを目指しています。

身密

身密

私達が体を使って大日如来に近づくための方法として有効な手段は手に印を結ぶことであり、印を結んで神仏や宇宙の姿を象徴的に表現することにより、大宇宙との一体化を目指します。

印を組む手と指のそれぞれには与えられた役割があって、手と指の組み合わせの仕方によって体を浄めたり道場観を荘厳したり、神仏の来迎、接待、お見送りなどを具現化します。

口密

口密

口で真言を唱えることにより、大宇宙との波長を合わせ、一体化を目指します。

真言とは神々と交流するための真実の言葉であり、体を浄めたり道場観を荘厳したり、神仏の来迎、接待、お見送りなどの真言が決まっていて、唱える事によって波長を合わせていきます。

真言とは-効果と功徳、諸仏、如来、菩薩、明王、天の真言

光明真言は良く知られた有名な真言で、大日如来の偉大な力を頂くことが出来、唱えるだけで三悪趣に堕ちた死者を浄土に救い上げる程の真言です。

真言宗では通常の勤行で唱えている真言ですから、誰でも唱える事が出来ます。

意密

意密

心の中で観想、瞑想することにより意識を大日如来の智慧と一体化することを目指します。

真言宗では仏や月、太陽、宇宙などを心の中で想い、一体化するための観想という修行を致します。

「月輪観」(がちりんかん)や「阿字観」(あじかん)といった修行法は心の修行であり、最終的な目標は「即身成仏」(そくしんじょうぶつ)で大日如来と一体化する境地です。

三密の行

新型コロナとの闘いはまさに修行です、修行できる良い機会が与えられたと前向きに捉え、自らの精神性を高める努力をしていきましょう。

私達は本来でしたら新型コロナに関係なく三密の行をしなければなりませんが、三密行は私達の身体が大宇宙に繋がっていることを感じるための修行ですから、宇宙の真理の行を行えばありとあらゆる感染症にも対応できるのです。

私達が仏法の修行をしようと思ったら三密行は毎日続ける基本の行になるはずです。

魂を向上させて神仏に近づくための行が三密行なのです。

三密で新型コロナ対策

我が国では新型コロナの感染を防ぐための「3密」、つまり「密集、密閉、密接」を避けるようにとの政府の指示が出ていますが、これは人と人との接触を減らすために避けるべき3密です。

今や「3密」ばかりが流行語になってしまいましたが、時代を超えて、宗教を超えて密教の「三密」を新型コロナの予防と拡大防止に役立てましょう、それは

身密(身体)で新型コロナ対策

手洗い、消毒などの実践しましょう。以前よりも体を動かすことが増えますが、これも身密行の実践です。

テレワーク、在宅勤務の人は朝や夕方にウォーキングしましょう、いつも決まった時間にすることが大切です。

時には窓を開けて換気をしたり、部屋の中を綺麗に掃除したり、家族や相手のために体を動かすことを惜しまないようにしましょう。

口密(言葉)で新型コロナ対策

マスクをして新型コロナに感染しないようにしましょう、万一感染しても人に移してはいけません。

「自分が移されたのだから人に移してやる」とか「移された人の困っている姿が愉快だ」なんて考えている人は地獄・餓鬼の世界に堕ちてしまいます。

他には咳エチケット、うがい、デマを流さない、祈るなど口で出来る事は何でもやりましょう。

家族に対して声がけすることも大切、部屋に閉じこもって元気の無い人に温かい言葉を掛けてあげることも大切です。

☆意密(心)で新型コロナ対策

新型コロナは人の社会性を奪って孤独にしてしまうこと、そして出かけたり遊びに行ったりなどの自由を奪う疫病神です。

私などは何処かに出かける時にマスクをするというだけで大変な精神的な苦痛となり、出かけないと言う選択をしてしまいます。

出かけたい気持ちを抑え、不要不急の外出をしない。明るい未来を信じて耐える。励まし合う心。