輪袈裟とは
輪袈裟とは僧侶が作務をしている時や移動中にでもすぐに着けることが出来るよう、首から掛ける略式の袈裟で、脱着が容易なことや動きやすいことから、霊場巡りの巡礼でも使われます。
輪袈裟の着け方
輪袈裟には表と裏があり、表には宗派の文様や文字などが織り込んでありますので、それさえ間違えなければ後は首から掛けるだけです。
僧侶は「改良服」と言われる通常着としての衣または作務衣の上から輪袈裟を掛けてお勤めします。
食事をする時には食事作法の読経が済んで食事を頂く時に汚れないようにと外します。
高野山ならではの輪袈裟掛け
高野山奥の院の屋外トイレにはこのような輪袈裟掛けがあって、ガラスの扉まで付いていますので雨に濡れることもありません。
トイレを使う時に輪袈裟や数珠をどうしたら良いかと悩むものですが、これは素晴らしいアイデアと言うか、おもてなしの心です。
数珠と輪袈裟は最低限の参拝の必需品で、常に身に付けて心の清浄を保つようにしますが、このような有難いおもてなしや仏の心に触れるのが寺院参拝の醍醐味です。
輪袈裟の処分
輪袈裟というものは一生ものとして使いますので、霊場巡りをされるような方はたくさん持っていて、どれも思い出のこもったものですから、捨てるようなことはまずありません。
しかし故人になってしまって遺品整理をしている時に出てきたような物でしたら、宗教に関心の無い方でしたら当然ゴミとして捨てることになります。
同じ捨てるにしても故人様にとっては自らの信仰の証として大切にしてきた物ですから、白い紙で包むなどして下さい。
輪袈裟のお焚き上げ
霊場巡りや寺院参拝を心の糧として居られた故人様の遺品としての輪袈裟なら、心を込めて供養して天にお還しするお寺のお焚き上げ供養が最も良い方法だと思います。
輪袈裟は故人が生きている時に故人様から離れることなく長い旅を続け、時には故人様の困難をお救いしたかと思えば、とても有難い思い出の品なのです。
私が責任持って天にお送りさせて頂きます。
神仏の供養のために使ったものは、最後には神仏にお還しすることが理想です。
次のようなお焚き上げのコースで送ることが出来ます。
巡礼用品などたくさんある時には