表札とは
表札とは住んでいる者の姓や名前などを記して門や玄関に掲げる札のこと。
表札は我が国独自の文化
玄関に名前を掲げることは我が国独自の文化であり、住む人が変われば新しい表札にかけ替えられますが、欧米では表札として住所の番地を掲げるようになっていますので、住む人が誰であってもお構いなしに指定された番地に郵便物が届きます。
我が国では昔から家を重んじる習慣がありますので、家系や家門を大切にし、屋根には家門の入った鬼瓦を乗せ、門には立派な表札を掲げて家の繁栄を願っているのです。
門は家の入口であり、家の顔でもあることから、そこに名前を掲げることは家族の願いや祈りがこもっている証です。
お墓に刻まれた名前が亡き人の霊が天から降りてくる依り代となるのに対して、門の表札は生きている人が天から守ってもらうための目印なのです。
神仏と共に
表札は土地神様に対してその土地を使わせて頂いていますという許可証でもあり、神仏に守って頂くための目印でもあり、家族の者が帰ってくる時の目印でもあります。
私達は常に神仏と共に暮らしていることを意識しなければいけません。
自分の土地に自分の家を建てているのだから、誰にも文句を言われる筋合いはないと思っていたら大間違い、実は土地なんて神様に貸して頂いているだけのことであり、家も神仏に守ってもらっているのですから、そういう意味で表札は神仏に対して感謝の気持ちを表すものなのです。
風水を調べたら良い事、悪い事いろいろと出てきますが、あまり気にしすぎると神経質になってしまいますが、材質としてはなるべく木のような自然の素材が良いのです。
信心深い人
信心深い人は新しく表札を作った時に寺院や神社に持って行って祈願してもらいます。
新しい車を買った時に車を持ち込んで交通安全の祈願をしてもらうのと同じように、新しい表札を持って行って家内安全の祈願をしてもらうのです。
信心深い人は新しい会社を作る時の図面や出来上がった看板、登記簿なども祈願してもらいます。
他には新しい財布も祈願してもらい、古い財布はお焚き上げしてもらいます。
神仏に守られながら私達の生活があることを思えば、特に何か新しい事を始める時には土地の神様や守り神などの神仏の御伺いを立ててから了解してもらった上で、事を進めていけば、必ず神仏の守護があるのです。
表札の処分
表札を新しくしたから古い表札が不要になったような時には、魂を入れたり礼拝の対象ではありませんので、ゴミとして捨てて問題ありません。
表札は材質に合わせた処分の仕方をします。
- 木…可燃ごみ
- 陶器…不燃ごみ
- 金属…不燃ごみもしくは金属としてリサイクル
表札のお焚き上げ
家の顔であり看板でもあった表札をゴミに出すことは忍びない、作った時には神社で拝んでもらったのだから神仏にお礼を言わないと申し訳ないという場合には、可能であれば拝んで頂いた神社に持って行き、祈願の上で処分をお願いしましょう。
高野真言宗やすらか庵では表札の材質に関わらずお焚き上げ供養させて頂いて居ります。
新しい表札と古い表札の両方持って来られた場合には、祈願した上で新しい表札のみ持ち帰り頂き、古い表札は後日お焚き上げ供養致します。
直接持って来られても祈願して差し上げますし、郵送や宅配でも常時受け付けています。