老人ホームと仏壇

老人ホームや高齢者施設では部屋の中で火を使うことが出来ないのでロウソクや線香は禁止ですし、持込む家財道具が限られますので仏壇の持ち込みは諦めざるを得ないのが現実です。
老人ホームが増えている訳

やすらか庵がある千葉市若葉区野呂町では最寄りの駅がJR外房線の誉田駅ですが、最近は駅の周辺に老人ホームが次々と出来ています。
やすらか庵は田畑や牧場などが広がる自然豊かな環境の中にありますが、近くの小学校は昭和の時代には近所の子供達が集団で登下校していたそうですが、今では子供が歩いている姿を見ませんし、1学年1クラスしかない小学校の生徒数も年々減っているという現状です。
農家や酪農家の人達は歳を取っても働いていますし、車を運転しないと買い物にも行けませんので高齢者の方が運転する軽トラックがやたらと多いです。
子供が居なくなって高齢者だけで暮らす世帯が多いからでしょうか、人口密度が低い割には救急車の出動がが多いのではないかと思います。
人間というものは年齢を重ねてきますと体力や思考力が衰えていき、体が思うように動かないことから買い物や病院への通院、炊事・洗濯などのごく当たり前の日常の仕事が苦痛になり、だんだんと家に閉じこもって寝てばかりいるようになってきます。
今の時代孤独死が増えている背景には、一人きりで生活している高齢者が家の中で動けなくなってそのまま息絶えてしまっていても周囲の人が全く気付かないことから、都会に移り住んだ若い人達の家に両親を呼び寄せる或いは老人ホームに入所してもらえば親の安否を気遣うような余計な心配をしなくて済むのです。
故郷の両親を都会に呼び寄せて同居するにしても親の介護が必要になった時の自分達の負担は増えるばかりで、負担が限界に達した時にはやはり老人ホームのお世話にならざるを得ないのです。
今の時代若い人よりも高齢者の方が圧倒的に多いのですから老人ホームが増えるのは当然のことなのです。
入所が決まったなら

これまで住んでいた家を処分して或いはある程度片付けてから老人ホームに入る場合には、これまでの生活と比べて居住スペースが極端に少なくなりますので、ごく普通の家に住んでいた人であっても家具や日常雑貨などは全部捨てるぐらいの思い切った処分が必要になり、自分達で少しずつ片付けたところで何時まで経っても片付かないので、専門の業者に頼んで処分してもらわないと厳しいと思います。
ホームに持って行く物として着替えや日用品、貴重品などは段ボールに詰めて運びやすいようにしておきます。
家具や家電製品などはほとんど持って行く必要はありませんのでまだ使える物はまとめてリサイクル業者に引き取ってもらい、古い物は処分します。
物に関しては捨てることは勿体ないとは思いますが、普段から「小欲知足」を心掛け、必要最小限で満足する生活を志していれば捨てるものが少なくて済みます。
仏壇はどうする?

先祖から受け継がれてきた毎日の信仰の証としての仏壇は、御先祖様との対話の場として苦しい時も辛い時も家族の者を支え続けてきたが故に、傍に居るだけで癒される思いをされる方は多いことでしょう。
年齢を重ねて死というものを真剣に考えるようになってきますと仏壇の前での御先祖様との対話が増えてくるのは、何時の日か自分をお迎えに来るであろう御先祖様と親しくすることで迷うことなく御先祖様の世界に連れて行ってもらいたいという気持ちの表れなのかもしれません。
老人ホームでは仏壇の持込みが禁止されているところが多く、場合によっては小さい仏壇でしたらOKでもロウソク線香はNGなどの条件が付くようです。
人の身長ぐらいの大きさの仏壇の持ち込みは絶望的ですから処分するとして、せめて位牌だけでも持っていけたら気持ち的に救われると思います。
不要になった仏壇はお焚き上げ供養を利用して最後まで丁寧にお見送りしましょう。
☆やすらか庵がご自宅までお伺い…仏壇のお焚き上げ出張引取り
位牌もたくさんあるのなら「繰り出し位牌」か「過去帳位牌」に作り替えれば一つの位牌だけで済みますから、御先祖様の日々のお勤めを続けることが出来ます。
☆多くの位牌を一つにまとめる…繰り出し位牌で多くの位牌をまとめよう
☆もっと多くの位牌を一つにまとめるには…過去帳位牌を作ろう
老人ホームに入るということは人生の最終段階に入るという事であり、死というものを真面目に考えると共に残された生をどう生きるかという課題にも直面します。
愛着のある物を捨てるには随分と勇気が要るものですが、死後の世界には何も持って行くことが出来ないという覚悟が出来ていれば怖いことではありません。
しかし何も無いが故に神仏や先祖などの目に見えない存在が身近に感じられ、執着の無い本来あるべき人としての姿に近付いていけるのですから、仏教的には悟りの大いなるチャンスが目の前に現れていることであり、大変に素晴らしいことでもあるのです。






