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私だけが不幸
原因不明の病気、突然の事故、近所とのトラブル、仕事が見つからない、家庭内不和などが続いてお金も無くなっていき、何をやってもうまくいかないし、楽しいことが一つもない、私だけが不幸な理由を知りたい。
不幸が続く
良いことがあれば心と体は楽になり幸せを感じますが、悪いことがあれば心と体は苦しみ不幸だと感じるようになります。
身体も心も苦痛を感じるので病院に行って診てもらっても異常なし「ストレスのせいですね」と言われて薬を貰い飲んでみても改善の兆しがありません。
運気を上げるべく風水グッズやパワーストーンを買いまくっても効果無し。
周りを見渡すと皆が幸せそうにしているのに、自分だけが不幸が続いているのはやはり何かに憑りつかれている、もしくは誰かに恨まれているからだろうかと、原因を求めて行きつく先は目に見えない霊の世界になってしまいます。
何故自分だけ?
他の人よりも正直で真面目に頑張っているのに、責任感全く無しで人生を何も考えずにいい加減に生きている人の方が楽しそう…
都合の悪い事ばかり他人から押し付けられていつも損ばかりしている…
信じていた人から裏切られてしまって、もう誰も信じることが出来ない…
友達から空気が読めない奴だと言われ仲間外れにされてしまった…
自分が真面目に努力した業績など誰からも評価して貰えないのに、何故悪い事ばかりしている人の方が出世するのだろうか…
「正直者が馬鹿を見る」という諺にもあるように、この世の世界では人を欺いても世渡り上手な人ばかりが活躍し、真面目で正直な人が蹴落とされるのは何故でしょうか。
誰もが思う「自分だけ」
不幸だと思っている人は誰もが自分一人だけ不幸だと思っています。
幸せな人が居るから不幸な人も居るのですけれど、不幸な人の中でも中々居ないぐらい最高に不幸な人が自分であると思えば、最高に不幸な人は自分一人だけなのです。
不幸な人は誰もが自分が最高に不幸だと、これ以上の不幸は無いと思っていますが、それは他の多くの人と比べるからであって、比べなければ幸も不幸も無くなります。
娑婆世界で生きている私達は、欲望にまみれて皆で足の引っ張り合いをしているけれど、誰もが皆「自分だけが幸せになりたい」と思っていること、そして不幸な人を見て優越感に浸ることが幸せだと思っていることこそ、実は不幸の入り口であり、行きつく先は最高に不幸な自分なのです。
自分だけの幸せ
自分だけが幸せになりたいという欲望は誰にでもあり、要するに他人の事はどうでも良いけれど、自分だけ幸せであれば問題無し、自分は満足であるということで、自分一人満足することが目的です。
今の世の中世知辛いもので、何時戦争や紛争、事件、事故、災害に巻き込まれるか分からないような状況で、他人の心配などしてられないという厳しい状況です。
自分が幸せになることは大切な事ですが、自分だけが幸せになればいい、他人の事はどうでも良いということは自己満足ということになります。
しかし自己満足というものは、意外と人を傷付けていても気が付かないもので、他人の犠牲の上の自己満足は不幸の入り口でもあります。
他人の不幸は密の味
私達の心の中には、人の不幸に対して手を差し伸べてあげたいという善の心と、人の不幸を見ることでストレスを解消する、人の不幸を喜ぶという悪の心の両方の心が存在しています。
自分が不幸だと思う人は自分の周りの幸せそうな人を見ると嫉妬心から怒りの感情を持つようになり、自分より不幸になればよいのにと思う訳で、幸せな人が問題を起こして幸せの境地から堕ちていく様を見て「ざまあみろ」「メシウマ」と思い喜んでいることはまさしく「他人の不幸は密の味」なのです。
不幸の価値観を捨てる事
不幸というものは幸せの反対の境地としてあるもので、世の中に幸せな人が居るからこそ不幸な人が居るのです。
この世での幸せというものは釈迦の悟りの光を照らしてみれば幻であり、すぐに消え去ってしまうものであり、こだわってはいけないものなのです。
同じく不幸というものも釈迦の悟りの光を照らしてみれば幻であり、すぐに消え去ってしまうことに変わりが無いのです。
幸せも不幸も絶対的なものではなく、比べることによって存在するものですから、比べるということ自体が無意味な事であり、どんなに不幸な人であっても不幸の基準を捨て去ってしまえば不幸では無くなるのです。
今しなければいけないこと
しかしながら体や心の痛みが伴う不幸は価値観を捨てることによって解決しませんので、こればかりは天から与えられた試練だと思って前向きに進むしかないのです。
痛みがあっても苦しみがあっても私達の生きている時間は残り僅かです。
その残りの時間でしなければいけないことが必ずあるはずです。
自分だけが不幸だと言っているような場合ではないのです。
たとえどんな状況であれ、生きている限り、残りの時間を有意義に使いましょう。