ソーシャルディスタンスとは

ソーシャルディスタンスのイラスト

ソーシャルディスタンスは新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として提唱されていた「社会的距離」を意味する言葉です。

感染防止のため

コロナ騒ぎ時に法事

新型コロナウイルス感染症による全世界での2023年時点の感染者は約6億2千万人、死者は690万人と報告され、未だ終息の兆しが見えない中で、治療法や新薬、ワクチンの開発など世界中で研究されていますが、新型コロナウイルスは変異を繰り返しては新たな株となって広がるという厄介な感染症です。

世界中に広がって死者の数を増やし続ける新型コロナウイルス感染症は2020年には我が国でも爆発的な感染が始まり、コメディアンの志村けんさん、岡江久美子さんなどの有名な芸能人の死去のニュースが流れたことは衝撃的であり、我が国では感染症の爆発的な流行が始まる度に「非常事態宣言」が発令され、不要不急の外出を控え、密閉空間・密集場所・密接場所の三密を避けること、うがい・消毒の実施、マスクを付けることなどの政府の通達が流れ、飲食や観光などの産業は壊滅的なダメージを受けました。

新型コロナウイルス感染症はとにかく感染しないようにすること、万一感染しても人に移さないことが大切で、感染者は隔離され、私達の日常生活に於いてもマスクの着用と、手足などの消毒、うがい、アクリルの衝立、ビニールのカーテン、そしてソーシャルディスタンスを保つことなどが徹底的に実践されるようになりました。

新型コロナの5類移行

ウイルスが迫ってきた

新型コロナウイルス感染症の広がりを恐れて社会活動を止めるよりも、ウイルスと共存しながら社会を動かしていかなければいけないという国民の声に応えてこれまで2類相当の感染症として扱われていた新型コロナウイルス感染症は令和5年5月8日より5類に移行されたことから、今ではコロナ以前の社会に戻りつつありますが、新型コロナは多くの死者を出したこと、感染後の後遺症に苦しんでいる人が多数居ること、感染していなくてもワクチンの後遺症に苦しんでいる人が居ることなどの大きな爪痕を残しながらも未だに流行を繰り返しているのが現実です。

5類に移行以前は病院に行くにしても熱があるというだけで隔離の扱いでしたが、5類に移行した現在ではそのような厳戒態勢は解かれ、病院の待合室でも以前は椅子には一つおきにしか座れないようにしていましたが、今では数人が詰めて普通に座れるようになりました。

ソーシャルディスタンスの弊害

成就しないイラスト

スーパーのレジやレストランの席の配置などは厳戒態勢が敷かれていた頃には営業利益など度外視で広く取っていたものですが、さすがにそれでは多くの客をさばけないからと今ではコロナ以前の状態に戻しつつあります。

会社での仕事も出社無しで自宅でのリモートの仕事になった人や、学校の授業がリモートになった人なども今では元通りの体制に戻りつつあります。

しかしながら私達の心の中に深く定着したマスク着用とソーシャルディスタンスの影響で無意識に人と人との距離を取るようになっていることから、次のような弊害が出ているのです

  • 人と会いたくなくなった
  • 外に出かけるのが億劫になった
  • 人ごみの中に居ると気分が悪い
  • 家庭の中で会話が少なくなった
  • リモートだと話が出来るのに目の前に人が居ると話が出来ない

ソーシャルディスタンスは人と人との出会いの機会を少なくし、コミュニケーションを希薄にしますので、結婚する人の数が減り、家庭の崩壊が増え、我が国の人口減少に益々拍車をかけているのです。

新型コロナという死の恐怖から逃れるために導入されたソーシャルディスタンスによる人と人との社会的距離は私達の心の中に深く根付いてしまっていますが、人と人とのコミュニケーションは本来、どれだけ相手に近付けるかということが安心の目安となりますので、信頼できない人との距離は遠く、信頼出来る人との距離は近くなるのです。

家庭が崩壊しないために

家族神のイラスト

新型コロナ感染症は感染症による多数の死者、後遺症で苦しむ人、更には精神的な影響をもたらしています。

感染防止に努め、お互いの距離を保つことは大切な事ですが、家庭の中ではお互いのコミュニケーションだけは取るようにしましょう。

おはよう、おやすみ、行ってきます、ただいま、ありがとうなどの挨拶は大事です。

毘沙門天は妃の吉祥天、子の善膩師童子と共に家族の姿を取る家族神で、親は子を思い、夫婦はお互いを思い合い、子は勉学に励み親を慕うことを説いています。

今の時代、人と人との距離がどれだけ離れていても、相手に対する思いやりの心を近くに感じることが出来れば、それが最大の安心につながるのです。

家庭の中では利他行の実践、そして相手に対する思いやりの心を忘れずにいれば皆が仲良く暮らすことが出来ます。

世界を見渡せば戦争、感染症などの脅威が確実に私達の近くに迫っており、凶悪な事件や犯罪も身近な所で起こるようになり、物価高で家系が苦しくなるばかりですが、私達の一番身近な家族がそういった混乱に巻き込まれて崩壊しないように家庭内でのコミュニケーションをとることが大切なのです。