目次
表彰状、感謝状とは
表彰状とは優れた貢献をしたと認められる人や団体などに対して与えられる功績をほめ称えるための賞状のことで、感謝状とは優れた貢献をしたと認められる部外者に対する感謝を表す賞状。
表彰状、感謝状をもらったら
表彰状や感謝状を頂くということは、自らの功績が認められてその功績が広く世間に知れ渡ることですから、ほめたたえられることで自らの努力が報われるもので御座います。
「ありがとう」の気持ちが表彰状という形になって多くの人の前で手渡される物ですから、大切にしようと思ったら額に入れて飾っておくのが最も良い方法です。
自分は只当たり前のことをしただけだからと表彰されることを辞退される人も居ますが、せっかくの気持ちを無駄にする訳にはいかないという気持ちで表彰状を頂いたような人でしたらタンスや机の引き出しにそっと仕舞っておくことが多いようです。
表彰されることについて
企業や会社内での社員の特別な業績に対しての表彰は業績に貢献したという意味で与えられるものですから、利益を追求する経済主義の中で成り立っていますが、たとえば人命救助などに対する表彰は仏法に於いても善行として賞賛されるのですが、仏法に於いては困った人を救うことは自分の功徳を積むための修行として当然の事であって、何の見返りも期待しないのです。
仏法では表彰されるようなことがあると、表彰されることを期待した善行になり易く、執着を生み出すことになってしまいます。
しかしながら俗世間に於いては善行を為した人に対して皆で称賛するような儀式は、生き甲斐につながり、模範的な人を称賛し広く世間に知らしめることによって、世の中全体が安心して暮らすことが出来る方向に向かうのです。
表彰状、感謝状が不要になったら
亡くなった方の遺品を整理している時に必ずといっていいほど出て来て、処分に困るのが表彰状や感謝状です。
この世の表彰状、感謝状はあの世で通用するか
仏法に於いてはこの世での善行は功徳という形であの世に持って行くことが出来ますし、何時までも宝物になりますのですが、この世で立派な表彰状をたくさん頂いた人は果たして死後の世界に通用するでしょうか。
会社や企業に貢献したことで頂く表彰状の類はそこでしか通用しない価値観であることが多く、たとえば皆勤賞や販売実績トップなどの表彰は如何に会社や企業のために尽くしたかという意味での表彰であって、仏法での功徳にはならない実績なのです。
尽くすという意味では会社や企業から給料をもらっているのですから、尽くして当たり前なのであって、会社や企業側からしたら、より良く尽くした人をほめたたえることが会社や企業の繁栄につながるのです。
要するに会社や企業にとって都合の良い模範的な人を称えて周囲の人に知らしめれば、周囲の人は模範的な人を目指すようになる仕組みを形にしたのが表彰状なのですから、当然あの世で通用する訳がありません。
但し人命救助や社会奉仕などは仏法に於いても目に見えない形での功徳になりますが、目に見える形での感謝状は必要ありません。
表彰状、感謝状の処分
遺品整理に於いて表彰状や感謝状は、故人の生きている時にのみ通用するものですから、燃えるゴミとして捨ててしまっても全く問題ありません。
しかし表彰状は頂いた人の功績を称えるものですから、捨ててしまうとその功績まで捨ててしまうようで、何となく悪い気がするものですが、片付けというものは思い切って捨ててしまわないと先に進まないのです。
また自分自身の断捨離としても地位や名誉などのこの世での執着から離れるために思い切って捨ててしまうと案外心が軽くなるものです。
表彰状、感謝状のお焚き上げ
表彰状、感謝状の処分で困った時にはお焚き上げ供養が最も理想の方法で、遺品整理の時には仏壇や神棚、御札、写真などの普通に捨てることが出来ないものが多数出ますので、表彰状や感謝状もその時に一緒にお焚き上げに出せば故人の供養にもなります。
この世で頂いた気持ちのこもったものに関しては天にお返しするという方法が良い方法だと思います。