使命とは

やすらか庵(安羅迦庵)-花

使命とは与えられた任務のことで、自分に課せられた尊い務めのこと。

与えられた使命

私達は人として生まれてきたのですが、この世に生まれてきたことが神仏や先祖の創造に依るとしたら、個々に与えられた使命があるのではないでしょうか。

人は一人一人の個性があって考えが違い、価値観も違うことで多様性に富んだ社会となり、多くの人が居て成り立っている姿はまるで密教曼荼羅のようで、鬼神をも含めた様々な神仏がそれぞれの役割を演ずることで大日如来悟りを表しているのです。

この世に存在するものには全て意味と役割があって、決して無駄なものが無いことを表しているのが曼荼羅なのです。

そういう意味では私達には必ず何かしらの使命が与えられているのです。

自分の使命が分れば自分の生き方や行き先について迷うことはありませんし、時間を無駄にすることもありません。

使命を知る方法

私達が生まれる時に神仏から「あなたの使命は○○です」と言われた所で、新生児として生まれてきた私達はそのことを忘れてしまっているかもしれませんし、記憶にないのかもしれません。

恐らくこの世に生まれてくる前の魂の状態の時に使命を受けるのでしょうから、魂との問いかけでしか分からないことです。

潜在意識の中に記憶として残っているのかもしれません。

天職と使命

自分の仕事の中に使命が隠されていることがあります。

どういう仕事に就くのか、何の仕事を始めるのかなどのことは全て御縁の繋がりで展開されるものであり、自分の希望と周囲の環境が合致した時に出会うものですから、天が与えて下さったと思えば実に有難いことなのです。

私の僧侶の仕事についても天命と言いますか特別な使命を感じています。

遥か以前の過去の自分の行為の結果として今の自分があることも感じています。

今やらなければいけないことが次々と湧いてきますし、のんびりしていると時間が無いという気持ちが強く、遊んでいる時間など無いと思うのです。

家庭と使命

家族を持つということは貴重な御縁ですし、人としての幸せを実現するための大切な修行の場でもあります。

家族の中では楽しい事ばかりではありません、喧嘩することもありますし、会話が無くなって家庭崩壊寸前の危機を迎えることもあります。

結婚して楽しいことは最初だけで、やがて面倒な問題ばかり起こってきますので、皆が投げやりな気持ちになって、真剣に関わることを避けるようになれば確実にダメになります。

辛い事や苦しい事があっても、未熟な自分が成長するために天から与えられた使命なのだと思えば、乗り越えることが出来るのです。

使命を知ろう

使命というものは死ぬ間際になって初めて分かる人も居れば、最後まで分からない人も居ます。

使命を知るには自分に与えられたことの一つ一つに対して、天から与えられた使命だと思って取り組むのです。

たとえ嫌なことであっても、自分が成長するために天から与えられた使命だと思えば、何時の間にか嫌だという気持ちが無くなっているのです。

感謝の気持ちを持って全てのことに取り組んでいれば、そのうち必ず自分に与えられた使命が分かってきます。