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功徳について
功徳とは仏教で説かれる善なる行いと、それによって得られる善なる結果のことで、その結果は現世または来世に現れるとされます。
功徳とは何をすること?
仏教では煩悩を断ち、善行を行うことで悟りに近づくとされ、造寺や写経などの功徳は仏教伝来当初から行われていたことですが、修行的なものと、在家の者でも出来る簡単なものもあります。
良い行いとは
仏教と言うことに拘ることなく敢えて「良い行い」という言い方をすれば実にたくさんあります
- ゴミを拾う
- 掃除する
- 体の不自由な人のお手伝いをする
- 災害時のボランティア
- 地域でのボランティア活動
- お年寄りの人の手助けをする
- 困っている人の手伝い
道徳的な観点からの良い行いは困った人を助けたり、地域の美化などに役立ちますし、災害時のボランティアなどは災害で困っている人達の現場に行って役立つことをする訳ですから、これらのことは仏教的にみても「功徳」になることで間違いありません。
善い行いとは
仏教的には「善い行い」という言い方をして、善行(ぜんぎょう)と言われていて、もちろん道徳的な良い行いも含まれるのですが、仏教ならではの行いである造寺、写経などがあることが特徴です。
仏教徒としての善い行い
仏教としての善い行いとは
などで、たとえば菩薩が如来になるための六波羅蜜行は修行としての善行であり、功徳になります。
六波羅蜜とは
六つの修行法のことで
これらは当然功徳になり、その結果として如来になるのです。
十福業事とは
十福業事(じゅうふくごうじ)とは上座部仏教で説かれる善行のことで、十の項目の善行です
- 布施…施しを行うこと
- 戒…五戒に始まる様々な戒律を守る
- 修習…止や観を実践する、道徳に反しない世俗の知識を学ぶ
- 恭敬… 目上の者や年長者を敬う
- 作務…看病や他人の用事や仕事を無償で手伝う
- 回向… 自分の成した善行為の功徳を他に振り向ける
- 功徳の随喜… 他人が廻向して自分に廻ってきた善行為に喜ぶ
- 聞法…法を聞く、道徳に反しない世俗の知識を聞く
- 説法…法を説く
- 見直業…正しい見解を持つ
ボランティアは功徳になりますか?
仏教は元々全ての衆生が悟りを得て救済されることを願う宗教であり、釈迦が悟りを得た後に自分一人だけが悟りの安楽の世界を享受するのではなくて、困窮の衆生の救済の道を選んだからこそ説法の旅を続けたのです。
災害で苦しんでいる人に仏法を説いている場合ではなくて、苦しみを取り除く手伝いをするのが先決であり、救済自体が仏法の実践なので、ボランティアは功徳になります。
ボランティアの中にでも仏法の実践が出来れば更に善い功徳になります。
ゴミを拾うことは功徳になりますか?
仏教は心の中の鏡を綺麗に掃除して、真実を映し出すことを目指します。
心の綺麗な人は自分の身の回りを汚すようなことはしません。
修行をするのに良い環境を作ろうと思ったら、まずは身の回りを綺麗にして片付けて、清浄なる雰囲気にすることが第一歩なのです。
仏の世界はとても綺麗で荘厳に満ち溢れ、そこに居るだけで癒される世界なのです。
私達の世界も仏の世界に近づけようと思ったら、ゴミは誰が落としたかなどの小言は言わずに黙って片付けることで初めて功徳になるのです。
文句を言いながら拾って片付けても功徳にはなりません。