三密とは

三密とは

三密とは仏教用語であり、身口意(しんくい)、つまり身体の行いと口で唱える事と心で想うことに関する三つの秘密の教えのことで、真言密教では身口意の三密行をすることにより、仏に近づいていくのです。

三密の意味

「三密」とは密教用語で身密、口密、意密のことであり、宇宙の生命現象はすべて身(身体)、口(言葉)、意(心)という三つのはたらきで成り立っていると説いています。

真言密教では手に仏の象徴である印を結び(身密)、口に仏の言葉である真言を唱え(口密)、心を仏の境地に置くこと(意密)によって、大日如来と一体になることを目指しています。

身密

身密

私達が体を使って大日如来に近づくための方法として有効な手段は手に印を結ぶことであり、印を結んで神仏や宇宙の姿を象徴的に表現することにより、大宇宙との一体化を目指します。

印を組む手と指のそれぞれには与えられた役割があって、手と指の組み合わせの仕方によって体を浄めたり道場観を荘厳したり、神仏の来迎、接待、お見送りなどを具現化します。

口密

口密

口で真言を唱えることにより、大宇宙との波長を合わせ、一体化を目指します。

真言とは神々と交流するための真実の言葉であり、体を浄めたり道場観を荘厳したり、神仏の来迎、接待、お見送りなどの真言が決まっていて、唱える事によって波長を合わせていきます。

真言とは-効果と功徳、諸仏、如来、菩薩、明王、天の真言

光明真言は良く知られた有名な真言で、大日如来の偉大な力を頂くことが出来、唱えるだけで三悪趣に堕ちた死者を浄土に救い上げる程の真言です。

真言宗では通常の勤行で唱えている真言ですから、誰でも唱える事が出来ます。

意密

意密

心の中で観想、瞑想することにより意識を大日如来の智慧と一体化することを目指します。

真言宗では仏や月、太陽、宇宙などを心の中で想い、一体化するための観想という修行を致します。

「月輪観」(がちりんかん)や「阿字観」(あじかん)といった修行法は心の修行であり、最終的な目標は「即身成仏」(そくしんじょうぶつ)で大日如来と一体化する境地です。

三密の行

新型コロナとの闘いはまさに修行です、修行できる良い機会が与えられたと前向きに捉え、自らの精神性を高める努力をしていきましょう。

私達は本来でしたら新型コロナに関係なく三密の行をしなければなりませんが、三密行は私達の身体が大宇宙に繋がっていることを感じるための修行ですから、宇宙の真理の行を行えばありとあらゆる感染症にも対応できるのです。

私達が仏法の修行をしようと思ったら三密行は毎日続ける基本の行になるはずです。

魂を向上させて神仏に近づくための行が三密行なのです。