息災とは

息災とは仏の力によって災害や災難などを鎮めることです。
護摩の目的

密教の護摩にはその目的によって息災法(そくさいほう)、増益法(そうやくほう)、調伏法(ちょうぶくほう)、敬愛法(けいあいほう)、鉤召法(こうちょうほう)の5種類に分類されます。
不動明王・降三世明王・軍荼利明王・大威徳明王・金剛夜叉明王などの忿怒の明王を本尊とする護摩を焚き、それぞれの目的に沿って修法します。
息災法
息には「やすむ」「やむ」「おわる」などの意味があり「休息」は仕事などの手を止めて休むこと「終息」はものごとが完全に終わることなので、息災とは災害の無い事を祈り、災害があったにしても小さな災難で済むようにと祈ることです。
災害とは台風、竜巻、洪水、旱魃、地震、火災などのことで、自らが気を付けていても防ぎようがなく、息災法の護摩を焚くことによって本尊明王の加持力で災害を鎮め、人々の安全無事を祈ります。
増益法
益には「ふやす」「ためになる」「役に立つ」「もうけ」などの意味があり役に立つことや儲けが増えることによって幸せを増やすために祈ることです。
幸せは増えれば増えるほど嬉しいことであり、本尊明王の護摩を焚くことによって災難を防ぎ幸せになれる様に、そして自分一人の幸せよりも家族の幸せ、家族よりも地域の幸せ、地域よりも国家の幸せ、そして世界の幸せとつながり、皆が幸せになりますようにと祈ります。
調伏法
調伏(ちょうぶく)とは調和制伏の意味を持つ仏教用語で、内なる心の中を調え外なる敵を教化して悟りへの障害を取り除くこと、或いはその修法のことで、調伏法とは密教に於いて怨敵や鬼神、魔障などを降伏する修法のことです。
悟りへの正しい道を歩もうとする者を邪魔する敵と戦って滅ぼすのではなく、仏法へと導くのが調伏法です。
敬愛法
他を敬い愛することによって平和で争いのない世界を広めていきます。
仏教に於ける仏の役目は衆生の苦しみを取り除き楽を与えること(抜苦与楽)です。
仏の世界の安楽とは他を敬い愛することです。
鉤召法
「鉤」は「金属製のかぎ」のことで「隠れたものを引っ掛けてつり出す」ことで「召」は「呼び寄せる」「招く」ことですから、鉤召とは召し集めることであり、召し集める対象としては諸尊、善神などの神仏や自分の愛する者などで、悪に立ち向かうために多くの力が必要な時などに修法します。
身近な息災法

災難の中でも特に自然災害は私達一人一人のレベルでは防ぎようがありませんし、近年の自然災害は人類の活動による気候変動などの影響を受けて甚大なる被害をもたらし「百年に一度の」「経験したことの無いような」レベルの災害になっています。
更に我が国では至る所で大きな地震が間近に迫っていることを痛感致します。
そういった中でも自分だけ無事で居るように願うのは自分勝手な願いでしょうし、神仏に祈っても叶えてもらえません。
神仏に願う時には自分一人の事を願うのではなく「どうか家族が安心して暮らせますように」のような願い事が良いのです。
家の中に神仏の御札を貼って「どうか家族が安心して暮らせますように」と祈る家庭が増えていくことで幸せの輪が少しずつ広がっていくのです。
更には「皆が幸せに暮らすことが出来ますように」と祈ることが理想です。
しかし災害は常にどこかで起こっているもので、そういう時には「困った時はお互い様」の心で困っている人の救済をすることによって万一自分が困るような立場になった時には必ず誰かが救いの手を差し伸べてくれるはずで御座います。





