如意宝珠とは

吉祥天の写真

如意宝珠とは仏教に於いて吉祥天などが持つ宝の珠で、あらゆる願いを叶えるとされる珠のこと。

如意宝珠の由来

僧侶の説明のイラスト

サンスクリット語でCintāmaṇi(チンターマニ)と言い、チンターは「心で思うこと」マニは「珠」を表すことから、「意のままに願いを叶える珠」という意味になります。

漢字で書けばまさに「如意宝珠」であり、円い形ではありますが先が尖っているのはアンテナの役目、天からのエネルギーを受け止めて珠の中にエネルギーを溜める役目をしています。

橋の欄干、御堂の周り廊下、御堂の屋根の一番高い所などに如意宝珠があるのは高い所から皆の幸せを願っているからなのです。

如意宝珠を持つ仏

尼僧のイラスト

あらゆる願い事を叶える如意宝珠を持つ仏は

吉祥天

吉祥天のイラスト

吉祥天はサンスクリット語でシュリー・マハーデーヴィーと言い、ヒンドゥー教ではヴィシュヌ神の妃である女神ラクシュミーが仏教に取り入れられて天部の神となりました。

毘沙門天の妃として子の善膩師童子と共に家族を形成する家族神です。

地蔵菩薩

地蔵菩薩

地蔵菩薩はサンスクリット語では「クシティガルバ」(क्षितिघर्भ [Kṣitigarbha])と言い、クシティが「大地」、ガルバが「胎内」、或いは「子宮」の意味であることから、大地の子宮、ありとあらゆる生命が還る所であり、生まれる所でもあるのです。

お墓の入り口に六体の六地蔵として祀られるのは、生命の蔵である地蔵菩薩が生命の生まれ変わり死に変わりの場所である六道の入口に立ち、救済の役目を果たすとと共に、菩薩でありながら僧の姿で果てしない巡業の度を続けているからです。

虚空蔵菩薩

虚空蔵菩薩のイラスト

虚空蔵菩薩の梵名のアーカーシャガルバは「虚空の母胎」という意味を持ち、その漢訳が「虚空蔵」であることから、「虚空」とは宇宙につながる大空のような空間のことで、「蔵」は入れ物を意味し、広大な宇宙のような無限の智慧と記憶と慈悲を持った菩薩であります。

如意輪観音

如意輪観音のイラスト

如意輪観音とは観音菩薩の変化身の一つで如意宝珠と法輪の力によって六道衆生の苦しみを取り除き、福徳を与える菩薩のことで、六観音の一尊です。