離婚について
婚姻関係にある夫婦が婚姻関係を解除することで、結婚とは反対の意味で夫婦が別れて関係を無くしたり、同居しながらでも婚姻関係のみを解消するなどの方法があります。
離婚の原因
夫婦が離婚に至るにはお互いの感情のもつれや価値観の違い、不倫などの様々な原因がありますが、一緒に生活出来ない、絶対に許せないと思う気持ちの積み重ねが、もう元通りには修復できないという結果になるのです。
離婚に至る原因としては
- 些細な喧嘩
- 許せない性格
- 性格の不一致
- 結婚の前後で人が変わった
- 考え方の違い
- 精神的な病気
- マザコン
- 薬物依存
- 嫁姑問題
- 金銭感覚
- 無駄遣い
- 働かない
- 暴力
- 暴言
などで、お互いに話をしなくなることから始まって、家庭内で顔を合わせない、家庭内別居というお決まりの道を歩んでいくことになります。
家庭内での不仲が原因で不倫するようなことがあれば離婚がより現実的になってきます。
人間の欲望
結婚した後に些細なことで「この人を選んで失敗した」と思うことはいくらでもあるものであり、最初は優しかった人でも時が経つにつれて豹変したり、子供が出来て子供の世話ばかりしていたら夫婦の関係が冷めてしまったということもあるのです。
人間の欲望というものは次々と沸き起こってくるもので、結婚した後になって「もっといい人がいくらでも居るじゃないか」などと思う煩悩が湧いてきて、ふとしたことで自分の選んだパートナーが持っていない面に触れてしまったり、はっとするような優しさに触れてしまうと、忽ち不倫の関係になったりするものです。
不倫は仏教では「不邪淫戒」として禁じられています。
特に不倫と言うことではなくても、パートナーと一緒に居ると気が滅入る、ストレスを感じるような場合には、この苦しみから早く解放されて自由になりたいという想像ばかりするようになります。
最近では熟年離婚の方も増えてきましたが、ご主人の退職まで我慢を重ねてきた奥さんが、ご主人の退職と共に自分の人生を歩むことを選択する離婚の仕方で、ご主人の退職と共に退職金や財産などを含めた調停を行います。
ご主人の退職と言うタイミングの他には子供の結婚などがありますが、暴力や暴言に耐えかねて、或いは我慢の限界という所で離婚される方が多いのです。
もうこれ以上束縛されたくない、せめて人生の最後は自由になりたいという選択肢です。
相手のことが好きに時には早く結婚して幸せな家庭を持ちたいという極めて普通の欲望を持つのが人間の性というものですが、やがて夢破れて早くこの人と別れたい、自由になりたいという次なる欲望に変わっていくのです。
諸行無常
「諸行無常」とは釈迦の悟りの内容を表す言葉としてよく使われますが、「この世の中には永遠に続くものは一つもない」という意味で、この世の中のありとあらゆるものが時々刻々と移り変わっている様を表しています。
人の気持ちも同じこと、何時までも同じ気持ちでいるのではなくて、時々刻々と移り変わっているのです。
出会ったばかりの時はすごく優しくて良い人だったのに…
君一人だけを大切にすると言っていたのに…
結婚式の時に「いかなる困難にあっても夫婦の絆を深めることを誓います」と言ったでしょう、と言われても後にになって気持ちが変わることがあるのです。
変わってしまった気持ちは誰にも修復することが出来ません。
しかしながら夫婦の絆というものは特別な物がある訳ではなくて、さりげない普通の日常を普通に楽しむことですから、結婚したての熱々の関係が何時までも続くと思う方が間違いなのです。
普段の日常を普通に楽しむことこそ夫婦円満の秘訣です。
もってと言えば生きていて良かった、生まれてきて良かった、出会って本当に良かったという感謝のありがとうの心が幸せを作り出すのです。
実際の離婚は
実際の離婚はいとも簡単で、離婚届に判を押して役所に届けるだけで受理されて終わりです。
長い間悩み苦しんでいた方にはやっと自由になれる瞬間なのですが、実にあっけない瞬間です。
こんな紙切れ一枚のためにずっと喧嘩していたのかと思えば実にバカバカしい限りですが、公的な立場として夫婦の縁が切れる瞬間なのです。
離婚後になすべきこと
離婚することによって夫婦関係が解消される訳ですから、子の親権や財産分与などは予め決めておき、離婚後は速やかに片付けなども含めて実行します。
離婚後の物品の処分
これまでに使っていた品物に罪は無いのですが、もう何も思い出したくない、一から出直したいという場合には処分する、つまり捨てるということになります。
もったいないと思いますが、気持ちの整理のためにはある程度のことは仕方ないことです。
捨てられるのなら思い切って捨てましょう。
アルバムや記念品なども全部捨てましょう。
自分で出来ないのなら業者に依頼するという手もあります。
離婚後の物品のお焚き上げ
思い出を消し去りたい、新たな一歩を踏み出したいという時にはお寺のお焚き上げ供養がおすすめです。
今までの縁を悪縁と捉えるなら綺麗に切ってしまうことが大切です。
少なくとも一つしかない人生で、高い代償を払ったけれど良い勉強をさせて貰ったと思えば良いのです。
私達が生きている中で頂く御縁というものには一つも無駄がありません。
頂いた御縁が自分の力不足で活かしきれなかっただけなのかもしれません。
無駄だと思うような御縁があっても、綺麗に片付けてお還しすれば必ず次の良い御縁を頂くものです。
もう御縁なんていらないと思うような人であっても、御縁というものは人と人との御縁ばかりではないのです。
良い御縁は人として幸せになるためには必要なことなのです。
それを実現するのがお焚き上げ供養です、頂いた御縁は綺麗にお還しし、利用された方が次の良い御縁に巡り合って幸せになって頂けます様、修法させて頂きます。