位牌の開眼供養とは
位牌は亡き人の戒名や俗名、没年月日、享年などを彫り込んだ木の札の事で、亡き人の魂の依り代となりますので、作った時には必ず魂を入れる開眼供養をします。
位牌の役割
位牌というものは、亡き人の戒名や俗名、没年月日、享年などが彫られていて、亡き人の魂が降りて来る依り代としての機能を果たし、亡き人と対話したり亡き人に守ってもらったりするためのものです。
亡き人はこの世での肉体はありませんが、魂と言う形で存在し、その魂は次元を超えて依り代などに降りてきますので、位牌を通しての心の交流が出来るようになってきます。
私達は肉体に備わる五感を通して生きている者同士で交流しますが、魂との交流は五感以外の感覚で行いますので、分かりやすく言えば心の交流であり、本来は生きている者同士でも心の交流をしっかりしておけば、たとえ肉体や五感が失われたとしても心の交流だけでつながることが出来るのです。
開眼供養の由来
我が国の歴史上で文献に残る開眼供養として有名なのが聖武上皇によって開催された東大寺毘盧遮那仏の開眼供養で、天平勝宝4年(752年)4月9日に唐僧の菩提僊那(ぼだいせんな)によって開眼され、開眼の筆には五色の長い布を付けて集まった人々に持たせて利益が行きわたるようにした話が有名です。
当時の寺院や大仏の建立の目的が外敵の侵入を防ぎ、天災や飢饉、疫病を鎮めるための鎮護国家としての色合いが強かったことから、完成時には盛大に祝ってその利益が民衆に普く行きわたるようにとの願いが込められていたのです。
位牌の開眼供養
魂の依り代としての位牌を制作した時にはまず僧侶に開眼供養(魂入れ)の読経供養をしてもらう必要があります。新しく作った位牌に対して故人様の魂を呼び寄せ、依り代であることを認識してもらう必要があるのです。
開眼供養をしなかった位牌は名前が書いた只の木切れであり、せっかく作っても意味がありません。「仏作って魂入れず」ではもったいないことであります。開眼供養は是非とも必要です。気が付いた時でも結構ですから魂を入れてもらいましょう。
開眼供養に必要な物
開眼供養は慶事であり、お目出度い事なので仏壇の開眼供養には赤いロウソクを使ったりします。
仏壇、仏像、掛け軸、位牌の開眼供養に必要な物としては(地域によって違います)
- お供え物
- ロウソク、線香
- 花
- 仏飯
- 茶湯
やすらか庵の開眼供養
やすらか庵では開眼供養だけのご依頼も受けておりますので、安心してご利用くださいませ。