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巡礼用品とは
四国の八十八か所巡りや西国三十三観音霊場巡りなど、日本全国には古来から伝わる霊場巡りがあります。そういった霊場を巡るための旅用品のことを巡礼用品と言います。
巡礼とは
霊場によって構成される寺院は決まっていますので、願掛けをして一つ一つの役割が決められた寺院を祈りながら廻る修行になり、全ての寺院を廻ることにより行が成就するのです。
巡礼することで、心が洗われ、信仰が深まり、自分探しの旅としてとても有意義なものです。
人生に行き詰った時、生きる希望を失くした時などに巡礼を始める人も多いのですが、日常生活を捨て去って最小限度の持ち物だけ所有し、只ひたすらに祈りながら歩き続けること自体が仏教の修行であり、人生についてゆっくりと考えたり、見知らぬ人からのお接待を受けたり、不思議な体験をしたりすることで新たな発見があり、次第に自分が変わっていくことを感じるのです。
巡礼用品の調達
巡礼用品は最近ではインターネットの通販でも気軽に手に入ります。
霊場巡りの最初の霊場には巡礼用品が売っていますので、そこで買い求めても良いでしょう。
霊場巡りのホームページを見れば、何処で巡礼用品が売っているのかが分かりますし、予め準備しておくのなら霊場巡りのホームページにも通販がありますので、そこを利用すれば予め準備することが出来ます。
巡礼用品はどんな物?
どの霊場巡りに関しても必要な物としては
などが必要で、杖傘や白装束などは一度準備したら他の霊場巡りでも使えますが、朱印帳、掛け軸などは1つの霊場ごとに朱印してもらい、全部の霊場を巡れば完成いたします。
修験道で山岳修行をされておられるような方で錫杖や法螺貝を持ち歩く方も居られます。
朱印帳や掛け軸はどうする?
そうやって集めた朱印帳や御軸は霊場巡りをした人にとってはとても大切な宝物となり、家宝として一生大切にされます。
朱印の入った掛け軸は法事の時に掛けることがあります。
大体は思い出の品として、或いは家宝として大切に取って置くもので、時々出してみたり掛けてみたりして思い出を楽しみます。
巡礼用品の処分とお焚き上げ
自らの修行のため、亡き人の供養のため、願掛けのためなどの目的で行う巡礼は人生を豊かにしてくれて、仏法を身近に感じることが出来る有意義な時間が過ごせます。
仲間や同士が居れば同じ目標を持った法友の絆が出来るのです。
巡礼は年を重ねて時間の余裕が出来た時に始める方が多く、会社を退職してから始めたような方でしたら主な霊場を巡り終えた頃には結構な歳になってしまっていて、同志の訃報を聞くたびに自らの運命を悟るようになるのです。
亡くなったなどの理由で巡礼を止めた時に残された巡礼用品は、形見分けとして喜んで頂ける方には差し上げます。
葬儀の時に故人に巡礼時の経帷子を着せ、杖傘や頭陀袋などを付けて差し上げることは良い供養になります。
巡礼用品の処分
巡礼用品の中で捨てて構わない物は
- 白衣、足袋、手甲、脚絆などの消耗品
- 線香入れ、ロウソク、マッチなど
- タオルや手ぬぐいなど
記念品的な物ではなくて消耗品の類は捨てて構いません。
捨てるにしても白い紙で包むなどの配慮をして下さい。
巡礼用品のお焚き上げ
過去に巡礼した人が亡くなったような場合には、巡礼用品は本人にとっては思い出の詰まったとても大切なものではありますが、残された人にとっては、もし頂いたにしても捨てるなどの粗末にしてはいけないことから、処分に困る物になってしまいます。
寺社を巡ったという事は自らの修行ですし、功徳としてあの世に持って行けることですから、巡礼用品はやすらか庵のお焚き上げで天上にお還しし、ご本人様に届けて差し上げることが最も良い供養ではないかと思います。
巡礼は本人が功徳を積むための仏教の修行ですが、亡き人の供養のためであったり、特別な願い事の願掛けだったりする訳で、修行の目的が何であったのかはご本人に聞いてみないと分かりませんが、人生そのものが修行であることを思えば、いろんな思いが詰まっていることと思います。
神仏の供養のために使ったものは、最後には神仏にお還しすることが理想です。
亡き人の供養のために戒名の入った位牌を持ち歩いて居られた場合の位牌は、供養の上でお焚き上げするのが理想です。
次のようなお焚き上げのコースで送ることが出来ます。
たくさんある時には