目次
弥勒菩薩とは
弥勒菩薩とは梵名をmaitreya(マイトレーヤ)と言い、仏教では釈迦牟尼仏の次にこの世に出現する未来仏であり、如来になるために修行中の菩薩部の仏です。
胎蔵界曼荼羅に於いて弥勒菩薩は、情け深い、慈悲心ある者という意味です。
胎蔵界曼荼羅の弥勒菩薩の位置
胎蔵界曼荼羅での弥勒菩薩は慈悲の心を表し中台八葉院の中では北東の方向に位置します。
弥勒菩薩の特徴
弥勒菩薩は蓮華座の上に座して、瓔珞や宝冠などの飾りなどを付けています。右手に水瓶を乗せた蓮茎を持つ姿で描かれています。
我が国での飛鳥時代の弥勒菩薩像は半跏思惟像として作成させていますが、中国では布袋尊が弥勒菩薩の化身として祀られています。
未来仏とは
ゴータマの入滅後56億7千万年後の未来にこの世界に現われ悟りを開き、多くの人々を救済することが約束され、それまでの間は兜率天で修業をしているのが弥勒菩薩です。
弥勒菩薩は兜率天で説法しているのだから、弥勒菩薩の兜率天に往生しよういう信仰(上生信仰)が生まれました。
弘法大師空海は弥勒菩薩を念持仏として大切にし、母が滞留したという高野山下の慈尊院の本尊は弥勒菩薩であり、入定直前の「御遺告」では兜率天に上って56億7000万年後に弥勒菩薩と共に下生することを告げているのです。
弥勒菩薩の梵名
maitreya マイトレーヤ
「 マイトレーヤ」は、情け深い・慈悲心ある者という意味です。
十三仏として
十三仏とは人の死後33年間までを案内する仏のことで、死後の世界の裁判官として中国で古来より信仰されていた十王の思想が発展したと言われています。
弥勒菩薩は人の死後、六七日を案内する仏になります。
- [十三仏] [裁判官] [法事] [命日から]
- 不動明王 秦広王(しんこうおう) 初七日 7日目、6日後
- 釈迦如来 初江王(しょこうおう) 二七日 14日目、13日後
- 文殊菩薩 宋帝王(そうていおう) 三七日 21日目、20日後
- 普賢菩薩 五官王( ごかんおう) 四七日 28日目、27日後
- 地蔵菩薩 閻魔王 (えんまおう) 五七日 35日目、34日後
- 弥勒菩薩 変成王 (へんじょうおう) 六七日 42日目、41日後
- 薬師如来 泰山王( たいざんおう) 七七日 49日目、48日後
- 観音菩薩 平等王 (びょうどうおう) 百か日 100日目、99日後
- 勢至菩薩 都市王 (としおう) 一周忌 2年目、1年後
- 阿弥陀如来 五道転輪王(ごどうてんりん) 三回忌 3年目、2年後
- 阿閦如来 蓮華王 (れんげおう) 七回忌 7年目、6年後
- 大日如来 祇園王 (ぎおんおう) 十三回忌 13年目、12年後
- 虚空蔵菩薩 法界王( ほうかいおう) 三十三回忌 33年目、32年後
弥勒菩薩の印と真言
弥勒菩薩の印
これは行法の時の印で、曼陀羅に描かれている姿とは違います
弥勒菩薩の真言
真言…オン・マイタレイヤ・ソワカ