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如来とは
如来とはサンスクリット語でタターガタ(tathāgata)と言い、「この上ない尊い者」という意味です。
歴史上に実在して仏陀となった釈迦如来を始め、過去や未来の如来、そして大乗仏教で説かれる如来などが存在します。
如来の特徴
如来は最高の悟りを得た者で、私達人間世界を含む輪廻転生を繰り返すとされる六道から離脱した境地に到達して浄土の世界に住み、決して六道には戻ることが無いとされます。
如来は浄土の世界で法を説き、衆生救済につとめ、自ら救済に向かうこともありますが、使いの者や眷属が救済することで全ての衆生を仏の世界に導く役割を果たしているのです。
如来の種類
最高の悟りを得たとされる如来は唯一の存在ではなくて、歴史上に実在した釈迦如来を始め過去七仏や大乗仏教に於ける様々な如来が居られます。
釈迦如来
釈迦如来とは仏教の開祖であり、歴史上に実在した人物ゴータマ・シッダッタが修行して悟りを得て如来となった方です。
阿弥陀如来
阿弥陀如来は梵名をアミターバ(अमिताभ, Amitābha)、あるいはアミターユス (अमितायुस्, Amitāyus)と言い、大乗仏教の如来です。
遥か西方の極楽浄土に住して衆生済度につとめ、浄土教では「南無阿弥陀仏」の念仏をする者は阿弥陀如来に救われると説かれます。
薬師如来
薬師如来は薬師瑠璃光如来、医王如来とも言われ、手には薬壺を持ち、現世での民衆の救済活動をする如来です。
五智如来
五智如来とは密教の悟りの智慧である五つの智慧を「五智」(法界体性智・大円鏡智・平等性智・妙観察智・成所作智)と言い、その智慧を五つの如来にあてはめたもので、五大如来とも言い、金剛界五仏のことです。
大日如来、阿閦如来、宝生如来、無量寿如来、不空成就如来のことです。
大日如来
密教に於いて大日如来は中心的な仏であり、仏の形はしているが宇宙そのものであり、宇宙を動かすエネルギーでもあり、私達の身の回りに偏在している神羅万象全てに宿るものであります。
阿閦如来
阿閦如来は東方国土で如来として説法し、十三仏としても七回忌を担当していて死者の案内役をしています。
宝生如来
宝生如来とは密教に於ける大日如来の五つの智慧である五智(法界体性智、大円鏡智、平等性智、妙観察智、成所作智)の中の「平等性智」を表した仏で、宝物を生み出して福徳を授ける仏。
無量寿如来
無量寿如来は、尽きることの無い光明が開花した菩提心から出てきて西方の世界を照らすという仏です。
不空成就如来
不空成就如来とは密教に於ける大日如来の五つの智慧である五智(法界体性智、大円鏡智、平等性智、妙観察智、成所作智)の中の「成所作智」を表した仏で、何物にもとらわれずに実践する仏。