三十日秘仏とは
三十日秘仏とは一か月三十日に日替わりで仏菩薩を割り当てることによってその日を縁日とし、特別な御利益が得られるとされる暦のことです。
縁日とは
縁日とは仏様の御縁にまつわる特別な日のことで、その日にお参りすれば特別な御利益があるとされ、昔から言い伝えられてきました。
たとえば、
- 8日…薬師如来の縁日
- 13日…虚空蔵菩薩の縁日
- 18日…観音菩薩の縁日
- 24日…地蔵菩薩の縁日
- 28日…不動明王の縁日
この日には特別に願い事が叶う日とされ、仏様がお祀りされている寺院には多くの人の参拝で賑わうのです。
三十日秘仏の由来
三十日秘仏は経典に根拠は無いそうですが、旧暦で決められた仏が現在でも仏の縁日として使われています。
中国の五台の頃に五祖山戒禅師が始めたと言われ、一日定光仏、二日燃灯仏、三日多宝仏などの仏を毎日供養することで罪障消滅と祖先の冥福を祈ったことが由来であるとされます。
三十日秘仏の内容
- 1日… 定光仏(じょうこうぶつ )
- 2日… 燈明仏(とうみょうぶつ)
- 3日… 多宝仏(たほうぶつ)
- 4日… 阿閦如来(あしゅくにょらい)
- 5 日…弥勒仏(みろくぶつ)
- 6 日…二萬燈明仏(にまんとうみょうぶつ)
- 7 日…三萬燈明仏(さんまんとうみょうぶつ)
- 8 日…薬師如来(やくしにょらい)
- 9日… 大通智勝仏(だいつうちしょうぶつ)
- 10 日…日月燈明仏(にちがつとうみょうぶつ)
- 11 日…歓喜仏(かんぎぶつ)
- 12日… 難勝仏(なんしょうぶつ)
- 13日… 虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)
- 14日… 普賢菩薩(ふげんぼさつ)
- 15 日…阿弥陀仏(あみだぶつ)
- 16 日…陀羅尼菩薩(だらにぼさつ)
- 17 日…龍樹菩薩(りゅうじゅぼさつ)
- 18 日…観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)
- 19日… 日光菩薩(にっこうぼさつ)
- 20 日…月光菩薩(がっこうぼさつ)
- 21日… 無盡意菩薩(むじんいぼさつ)
- 22日… 施無畏菩薩(せむいぼさつ)
- 23 日…大勢至菩薩(だいせいしぼさつ)
- 24 日…地蔵菩薩(じぞうぼさつ)
- 25 日…文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
- 26 日…薬上菩薩(やくじょうぼさつ)
- 27 日…盧遮那仏(るしゃなぶつ)
- 28 日…大日如来(だいにちにょらい)
- 29 日…薬王菩薩(やくおうぼさつ)
- 30 日…釈迦如来(しゃかにょらい)
縁日にすること
自分の信仰する仏様がある時には、その仏様の縁日を知っていれば特に願い事が叶う日として活用できますし、何か新しいことを始めたり、大きな決断が必要な日として活用すれば物事がうまくいくことにつながってきます。
多くの仏を日替わりでお参りすることは困難ですし、滅多にお祀りされていないような仏様も入っていますので、あまり欲張りすぎないようにしないと疲れるばかりの結果になってしまいます。
楽しい日として活用すれば良いと思います。
他の縁日
他には十二支によって決められた縁日もあり