髪の毛、へその緒の処分、お焚き上げ

髪の毛、へその緒の供養について

髪の毛やへその緒は新生児の出産記念に生涯取って置くものですが、亡くなった方の遺品となった場合の処分方はどうすれば良いのでしょうか。

へその緒とは胎児と胎盤とを繋ぐ白い管状の組織のことで、母親のお腹の胎盤と胎児を繋いで栄養や酸素を運ぶ大切な管で、出産後にカットされて専用のクリップで止められ、しばらく日数が経てば自然と取れますので、それを乾燥して記念品として桐の箱などに入れて保管するのです。

今の時代にはあまり行わなくなってしまいましたが、新生児が産まれた時の髪の毛やへその緒を記念品として保存する習慣があり、亡き人の遺品を整理していたらタンスの中から桐の箱に入った髪の毛やへその緒が出て来たということをよく聞きます。

へその緒を取って置く意味は、母親と繋がっていたという証を残しておくためであり、命が渡された証でもあるのです。

親子というものは切っても切れない縁で繋がっていると言われますが、このご縁がへその緒という紐であり、自分が亡くなって納棺される棺桶に入れることで御縁をお返しするのです。

へその緒と同様に新生児の髪の毛も記念に残す習慣があります。

この場合は生まれてすぐというよりは、髪の毛がある程度伸びてから切る時に、その初めて切った髪の毛を保管するもので、へその緒と共に保管したり、髪の毛を別に半紙などで包んで保管したりします。

その髪の毛は記念品として筆を作ったりして一生涯保管しておくのです。

また、亡き人の記念品として髪の毛を保存することもありますが、こういったものは、関係の近い人でしたらとても大切なものですが、関係の遠い人にとってはあまり頂きたくないものになってしまいます。

今の時代ではペットは完全に家族の一員として大切にされていますので、人よりは短い生涯ですが、亡くなるようなことがあったとしたら個別に火葬されて骨壺に入れてと、人と同じような葬儀が行われるのです。

最後のお別れの時にペットの毛をはさみで切ってペンダントなどに入れて持ち歩く人が多く、ペット用のメモリアル品をインターネットで検索すれば実にたくさん出てくるのです。

輪廻転生と言われても、私達の魂は何処から来たのか分かりにくいものですが、少なくとも両親が居て生まれてきたこと、そして母親のお腹から生まれてきたことは事実です。

私達が生涯感謝するべき恩として、弘法大師空海が説く「四恩」とは父母の恩・衆生の御・国王の御・三宝の恩のことですが、父母の恩は私達に命を繋いでくれたというだけで有難いことなのです。

生まれた時の記念にと生涯保管していたへその緒や髪の毛も亡き人となってしまったら保管しておく必要は無くなります。

遺品整理をしている時に見つかることが多いのですが、こういった物に関しては捨てることも出来ないですし、神社や寺院に問合せしても引き取ってくれるような所はありません。

しかし誰も貰い手が無いからと言ってゴミに捨てるには後ろめたい気持ちになってしまいます。

また場合によっては親子の縁を切りたいと言う時にもへその緒は処分しますが、それでもごみに捨てるなどは良くない行為です。

縁を切るにしても綺麗に切らないといつまでも尾を引くことになってしまいます。

こういう場合にはやすらか庵のお焚き上げ供養をご利用ください。「供養」として行っておりますので、安心です。

へその緒や髪の毛は本人の体の一部だったもので、しかも生まれた時の御縁に感謝する記念品として作成されたものですから、感謝の気持ちを込めて天にお還ししましょう。

こういったものは、亡き人に届けて差し上げるのが良い方法です。但し亡き人やペットの「お遺骨」は絶対に入れないで下さい、遺骨はお焚き上げ出来ません。