循環とは
循環とは一回り廻って元の場所に戻ることを繰り返すこと。
銀河系
私達が暮らしている地球は太陽を中心として廻っており、自身を中心とした自転によって1日24時間があり、太陽を中心とした公転によって1年があります。
太陽を中心とした惑星の集合体は太陽系と言われ、銀河系と言われる多くの星雲の集団の中の一つに過ぎませんし、銀河系は天の川銀河と呼ばれており、空気の澄んだ灯りの少ない場所で夜空に散りばめられた天の川を見たことがある方なら分かるでしょうが、川の流れのように散りばめられた星々のとても明るく幻想的な集合体は、銀河系の星雲の広がりを地球から見ただけのことで、実は私達の地球もその中に含まれているのです。
私達の暮らす地球は途方もないほど大きな星々の集団の中でまるで渦巻きのようにグルグルと廻り続けているのです。
銀河系は渦巻き状であると予測され、出来てから130億年の年齢であると言われていますが、太陽系にしても銀河系の周りを約2億5千万年ほどかけて廻っているそうですから、全てのものが規則的に廻っているのです。
宇宙
宇宙の大きさや構造は未だに解明されていませんが、銀河系と言われる星雲の集団の他にもアンドロメダ星雲やさんかく座星雲などの多数の星雲が知られていて、果たして宇宙というものがどれほどの規模があるのか、無限ということがあるのか、それとも有限なのかなど分からないことだらけです。
私達の科学がいくら発展したところで宇宙の謎は少しずつは分かってくるでしょうけれど、永遠に分からないこともありますので、そこは神のみが知るところですが、もし私達が知ったところであまりにも大きな力の前で私達の小ささと無力さが見えてくるだけかもしれません。
密教では宇宙を支配している大日如来が宇宙を動かすエネルギーでもあり、廻す神でもあり、生成と破壊をも司る神とも言われています。
生成と破壊
宇宙に存在する物は廻りながら生成と破壊を繰り返していて、それが循環の法則です。
銀河系にしても中心に何もかも吸い込んでしまうブラックホールがあって、全体が回転しながらもどんどん近づく物を吸い込んで巨大な質量の塊になって、何もかも吸い込んだら爆発してまた新しい星が出来るのです。
生成された物は必ず破滅するのは仏教で言うところの「諸行無常」の教えであり、諸行無常とは
- 同じ形であり続けるものはないこと
- 永遠に続くものは何もないこと
を説いていて、その真理を知った上で
を実践することが大切なことなのです。
循環するもの
私達のまわりには循環するものがたくさんありますので、上手く廻すか、循環の流れに乗るかをすれば幸せの方向に向かいます。
命の循環
命の循環とは親・子・孫という命の流れのことです。
- 壱(いち)…一人の人間
- 仁(に)…人が二人のことで夫婦のこと
- 産(さん)…子供が出来てお産して三人になること
- 幸(し)…幸せな家庭を築くこと
私達の祖先が家を大切にしてきたこと、家族を大切にしてきたことで家があり、墓があり、子々孫々まで命が伝わっています。
子孫長久は皆の願いであり、命は循環させるものであり、人が亡くなって50年経過すれば家の守り神になって山の上から見守り、家の上では鬼瓦として家を護り、やがてその家に生まれてくると信じられてきたのです。
そういう意味で命は循環しているのです。
近年では後継者の居ない人が増えてきましたが、それでも最後の命の継承者として亡き人達に感謝の気持ちで生きていけば役目を果たすことが出来るのです。
お金の循環
お金は円で丸い物、廻すものであり、御縁があってやってくるものでもあります。
大切な事は自分だけの喜びのために使うのではなくて、他の幸せのために使うことで、他のために廻すことによって使ったお金はそれ以上に戻ってくるのです。
神様のために使うお金もどんどん廻ります。
お金は元々神様の物であり、御札(おふだ)とお札(おさつ)が同じ字であるのはお金が神様に捧げるものだからです。
どんどん廻すこと、ケチケチしないことが大切で、せっかく他の幸せや神様のためにお金を使っても「もったいない」とか「しまった」と心の中で思っているようではお金が廻ることはありません。
時間の循環
1日24時間、次の日も24時間が始まります。
１年365日、次の年もお正月が始まります。
60の干支も一廻りすれば還暦と言って喜び、赤いちゃんちゃんこに帽子、赤い座布団、全て赤で揃えて生まれ変わって「赤ちゃん」としてのスタートを祝うのです。
時間は循環するもので、私達は確実に歳を取っていき、廻り廻っても全く同じ所に戻るということはありませんが、たとえ別の場所に着いたにしても廻し続ける事が幸せの秘訣なのです。
更に幸せの秘訣は時間を自分一人だけに使うのではなくて、他のため、そして神様のために使うことです。
自分の心を磨く修行のために使うことも良い事です。
